次期女王の座か淡いロマンスか・・・ゆれる乙女心
<恋愛シミュレーション/光栄/1994.9.23>
女性向け恋愛育成シミュレーションのさきがけ的作品。
初代SFC版のパッケージ裏には、
惑星を育てる楽しみと、ほのかな恋愛の楽しみ。
二つの魅力を一つにした、 甘く、ロマンティックな世界で思いきり遊んでください。
とのメッセージが。
いま読んでも胸が高鳴りますね。
ところが、ゲームの攻略を思い出すと一気に熱がさめるのでした。
「アンジェリーク」は見た目とは裏腹に、シビアなゲームだったのです・・・。
この宇宙の次期女王候補に選ばれた主人公・アンジェリーク。
もう一人の女王候補のロザリアと競いながら、おのおの大陸を育成することになります。
「アンジェリーク」には、「守護聖」と呼ばれる素敵な男性たちが登場します。
守護聖は宇宙を構成する力を司る存在。
女王候補は守護聖の力を借りて大陸を育成します。
序盤は主人公の行動力が少なく、大陸を育てるだけで手いっぱい。
守護聖との会話を楽しむ余力がありません。
育成のお願いをしたら部屋に戻ってgo to bed。一日の短いこと(笑)
しかし、手は抜けない。
同じ学院に通う才女・ロザリアは強力なライバル。
女王試験でロザリアに勝つには育成と恋愛を両立する必要があり、とにかく忙しい。
さすが「三国志」の光栄だ、と妙に納得した覚えが。
難しいゲームでも、やっていくうちに慣れていくもの。
プレイに余裕が出てきた時、はたと気づきました。
どうやって守護聖とのエンディングを見るんだろう?
いくら守護聖と親しくなっても、迎えるエンディングは女王関連のものばかり。
そして、ある日知ります。
なんとこのゲームは、
恋愛エンディング自体がランダム
だったのです!
エンディングに至るイベントの発生が運任せ。
意中の守護聖が主人公の部屋を訪ねて来なければならず、やきもきしているうちに「守護聖からの力の贈り物」で女王になってしまう。
主人公から想いを告げても、ことごとく玉砕。
あれ、成功するんでしょうか?
それでも、あきらめなければ願いは叶うわけで。
幾多のリセットを乗りこえて迎えたエンディングはというと・・・。
まさに少女のロマンス。
夢物語といった方が近いかな。
なんだか遠い世界のことのようでした。(まぁ、そういう設定なんだけど)
ゲームプレイ後、光栄にアンケートを出しました。
しばらく経ってから、ちょっとした謝礼とともに新たなアンケートが送られて来ました。
アンケートには音声絡みの質問がいくつか。
スーファミで音声を? と思いましたが、後にCDとリモコンを使う音声付きの「アンジェリーク」が発売。
当時にしてはかなりチャレンジング。
どういうものだったのか気になりますね~。