気ままにバンド語り・BUCK-TICK

BUCK-TICK

1987年9月21日にライブビデオ「バクチク現象 at LIVE INN」でデビューし、今年(2022年)35周年を迎えたBUCK-TICK。
出会ってから20年以上経ち、いまだに伴走できることに驚きつつ、ともに青い春を駆け抜けた記憶について書いてみようと思います。

*2023年10月25日 追記しました。

3次元にハマったオタク

BUCK-TICK
2000年12月29日 THE DAY IN QUESTION パンフレット(大)

バクチクとの出会いは1998年。
「Night Walker -真夜中の探偵-」の主題歌となった「月世界」を聞いた姉が、BTファンの友人からカセットテープをもらったのがきっかけ。
私はテープに入っていた「ヒロイン」を聞いて、サビのメロディーと現実感のない歌詞が気に入りました。
(ク○リの歌だからね・・・)

その後、友人から初期のプロモーション・ビデオ集を借りて。

これがいけなかった。
動くBTを見てしまったら・・・

墜 ち 確 定。 

あっちゃんかっこよすぎ! Σ(゚∀゚ノ)ノ

うつくしすぎ! (♥ω♥*)

かわいすぎ! (゚∀三゚三∀゚) ウホー!


・・・


・ ・ ・ ⊂⌒~⊃。Д。)⊃ ドテッ

映像の古臭さもなんのその、ビジュアルのインパクトにハートをぶち抜かれ、姉ともどもバクチク沼にハマったのでした。
さすが「ビジュアルアーティスト」!


2000年頃のバクチクは絶頂期を過ぎ、流行から離れたマニアックなバンドになりつつありました。
世間がヴィジュアル系ブームで盛り上がっている中、バクチク好きな私は「渋い」と言われたり(笑)
たしかに時代遅れ・・・。肩身が狭かったです。

今では恒例となっている年末の日本武道館ライブ「THE DAY IN QUESTION」。
2000年12月29日、姉のBTファンの友人にチケットを取ってもらい、ライブ初参戦しました。

若かった私は生で見るメンバーに感激!! 
ホンモノもかっこよかったなぁ~。
ロングコート姿のヒデがスマート過ぎた・・・。
ラストで演奏されたのはまさかの「PHYSICAL NEUROSE」!!
サプライズに驚いて脳天フィーバーしました。
(ライブの模様は「ONE LIFE,ONE DEATH CUT UP」で見られます)

しかし、当時のバクチクは音楽もメンバーの態度もそっけなかった。
ファンのメンバーコールも少ないし、ライブに物足りなさがありましたね。
もっと盛り上がって楽しみたいというか・・・。
いつからか、あっちゃんがファンサービス的MCを言い始めた時は戸惑いました。
ファンに対する皮肉なのかと思ったけど、よくわかりません。

BUCK-TICKの魅力とは?

BUCK-TICK
2005年12月10日 TOUR DIANA(Zepp Tokyo) メモカぴあ

私もファンの端くれなので、ひと言でいってみたいと思います。

バクチクの魅力とは、ずばり

ダサカッコいい。

バクチクは今も昔もダサい!!
曲を聞いてもイケてる気分にならないし、そもそもオシャレで聞く音楽じゃない。

色々とデジタルなこともやってますけど、根底は昭和歌謡ですよね。
どこか垢抜けない「バクチク節」が漂います。
最近だと「Villain」に色濃く感じるかな・・・。

とは言え、けなしているわけではないです!(笑)
スタンダードにシビれるロックもあれば、どこから湧いてきたのかわからない迷曲もある。
多彩な楽曲のどれもが覚えやすく、聞き手を置き去りにしない。
何より、自分たちの音楽を堂々とやるブレない姿勢がカッコいい。
メンバー5人のキャラが変わらないのも安定感がありますね。

あと、感性が若くて枯れないところもすごい。
50代半ばでも「キラキラ☆ユリイカ」や「ノリノリ♪ダンス天国」でアゲてくる人たち!
今井先生は志茂田景樹に寄ってきてるし、老いる気なさそう(笑)


大事なことに気づいたので書いておきます。
私がバクチクを好きになった一番(?)の理由。

バクチクはオモシロイ。

物議を醸したあっちゃんのほっかむり、チャチャチャとジャーンくらいしか弾いてない初期のヒデ、落書きみたいなシリアスベアー、存在自体がオリジナルすぎる今井パイセン、初志貫徹を貫くアニイ・・・。

とっつきにくそうに見えて、実はゆるかったりする。
こういうのがダサいんでしょうね(笑)
でも、バクチクの愛すべきところです。
ツッコミ要素のないバンドだったらハマってないだろうな~。


BUCK-TICK

バクチクのフロントマン、櫻井敦司について思うこと。

「美形」の代名詞といっても過言ではないあっちゃんの最大の魅力は翳り。
あれほど美しく生まれたのに、生い立ちゆえか不器用で暗く、ずっと闇を抱えている。
いまだにMCでうまくしゃべれなくても、気が塞ぎがちでも、そんなところも好きなんです。
(素は知りませんがね・・・)

「クールジャパン」も「アキバ系」もなかった時代、一般人から見下されていたオタクの私。
世間にあふれている歌はこんな歌詞ばかり。

リアルな日常、くだらない恋の話、あきらめないで、夢は叶うよ・・・。

しゃらくせえ!!

ひねくれた私にバクチクの歌は優しかった・・・。

「CATALOGUE THE BEST 35th anniv.」のFANTAZIOは櫻井敦司ワールドの一枚。
元気な曲、ないです(笑)
「あっちゃんてどんな人?」と聞かれたら、そっとこれを差し出しましょう。


50歳を過ぎて、あっちゃんの魔王的進化にも驚きました。
歌がうまくなったのはもちろん、女性のような艶ボーカルで新境地を開拓。
最近のバクチクの曲は「櫻井敦司でないと歌えないのでは?」と思うくらい。

ビジュアル面でも、あの慎み深いあっちゃんが絶対領域をあらわにするとは・・・。
オペラグラスでのぞき見してると変態的な気分になります(笑)
もはや唯一無二の存在ですね。

密室とBチクと私

アルバムの感想と思い出を語ります。

HURRY UP MODE

バクチクらしさをビンビン感じるインディーズ時代のアルバム。
音は古いし技術も未熟なのに、思わず体がノッてしまうキャッチーさ。
この時から今井寿の作曲センスを感じます。
初期のアルバムの中では一番聞いてるかも。

悪の華
BUCK-TICK

活動休止期間の後にリリースされた復帰作。
ロックにゴシック、オリエンタルに奇天烈とバクチクらしさが詰まったアルバム。
タイミングは問わないので、ご新規さんも必ず通って下さい。
35周年ライブでも演奏された「悪の華」は名曲です。
個人的にこれを超えるロックナンバーはないかなぁ。

2015年には新MIX版がリリースされました。
音が悪くてあまり聞いてなかったこのアルバムを聴き直すきっかけに。
限定盤では新たにレコードまで作ってしまう気合の入れよう・・・ビクターには感謝しかないです。

SEXY STREAM LINER

打ち込み音楽に振り切った異色の作品。
バクチクのアルバムの中でもかなり「硬い」です。
無機質なデジタルサウンドと幻想的な世界観の融合。
一切の媚びがない。

日本武道館ライブでの、腕に梵字を書いたあっちゃんもクールでした。
(hideの追悼だとか)

ミウ

嫌いだ 今夜もまた眠れやしない

冒頭の歌詞が印象的な、私にとって思い出深いシングル。
乾いたアコギの音にメランコリックなメロディーをのせたヒデの自信作。
一聴して気に入って、姉と一緒に「イイネ!」祭りでした。
アルバム未収録なので影が薄いものの、我が青春にしっかりと刻まれています。

極東 I Love You

このアルバムはちょっと苦い。
曲がイマイチだなと思って、一回もライブに行かなかったんですよ。
それで「WARP DAYS」のライブビデオを見たら、かっこいいんですよね!
地味だと思っていた曲がナマで化けてたし、映像自体も迫力があります。
とにかくライブは行かないとダメだ! と反省しました。

Mona Lisa OVERDRIVE

「極東 I Love You」と対になるアルバム。
極東が「静」ならこちらは「動」。尖ってます。
「Six/Nine」は内にこもってもがいてるけど、モナリザは外にブッ放してる感じ。
アメリカの9.11テロの影響もあってか、過激なアルバムです。
今では「ナカユビ」なんてまったくやりませんが、このツンケンしてた頃もたまらない。

当時、「残骸」のPVを低予算呼ばわりしていた私。
最近になって、ワンカメ、編集なし、スクリーンバック撮影という「ザ・低予算」PVに遭遇したので(どのバンドとは言わない)、残骸に謝ります。
バクチクのPVって、昔からちゃんと予算ありますよね。たぶん。

RAZZLE DAZZLE

ゴシックでダンサブル。
ミラーボールの光の中を鮮やかに舞う曲たち。
美しいボーカルと耳に残るメロディーの佳作「羽虫のように」は私も大好き。
「RAZZLE DAZZLE」はデザイン含め、トータルで気に入っています。

BUCK-TICK
左:全メンバー本 右:櫻井敦司本

この時、オリジナルフォトブックを作る企画がありまして。
写真を選ぶだけでなく掲載順まで自分で決めるという、けっこう鬼なやつ。
フォトブックのサイズはA4で、「メモカぴあ」より大きい写真で見られるのがポイント。
あっちゃん、ヒデ、全メンバーの3冊作りましたが、一番楽しいのは全メンバー本です。
(やっぱり5人だね!) 

「うたかたのRAZZLE DAZZLE」ツアーでは、初期のように髪を立てたレアなあっちゃんが見られました。
遠目だったけどかわいかったなぁ!

或いはアナーキー

「夢見る宇宙」〜「或いはアナーキー」にかけて、やっぱりバクチクが好きだ! と自分の中で再認識していた頃。
バクチク熱がかなり高かったです。

個人的に「或いはアナーキー」は問題作でした。
初見で「え、これバクチクなの?」と戸惑う曲が多くて。
でも、3回聞いたら「あぁバクチクだ」と腑に落ちました。
どんな曲でもバクチクの音になる。マンネリを超えて、これぞ個性ですね。

ツアーではアーティスト写真を使ったグミ缶が販売されました。
まさかの写真グッズの出現にオッタマゲ!!
年をとって出し惜しみをやめたんですかね~?


BUCK-TICK

2022年9月23日、24日に行われた35周年ライブ「THE PARADE 〜35th anniversary〜」。
フィッシュタンカーとして両日参戦しました。
ベスト盤をふまえた選曲ではありますが、デビュー当時やバンドの歴史を懐かしむ感は皆無。
周年ライブだろうがいつものバクチク。
BTトレインは現在進行形で走っていました。

BTトレイン、どこから乗車する?

バクチクの歴史は長い。
ゆえにアルバムの数も多い。

古い順から全て、あるいは新しい順からすべて聞くのがベストだと思いますが、ハードルが高いですよね。
3つのカテゴリーに分けておすすめを挙げてみました。

1.まぶし過ぎる星になるまで

TABOO(1989年)
悪の華(1990年 or 2015MIX)
狂った太陽(1991年)
darker than darkness-style93-(1993年)

後追いの場合、リアルタイムの感覚を体験できないのが残念なところ。
時を戻すのは無理ですが、人気絶頂期のアルバムは聞いておきましょう。

TABOOより前の初期もの(HURRY UP MODE、SEXUAL×××××!、ROMANESQUE、SEVENTH HEAVEN)は、似たり寄ったりなのでお好みで。
ライブでやる曲もバラけています。「SEXUAL×××××!」が多めかな?
興味がわかない場合はベスト系のアルバムでさらえば十分ではないでしょうか。

2.長髪にはさようなら
BUCK-TICK
左から FOOL’S MATE 2002年9月号/uv vol.96/FOOL’S MATE 1998年9月号

Six/Nine(1995年)
COSMOS(1996年)
SEXY STREAM LINER(1997年)
ONE LIFE, ONE DEATH(2000年)

30歳前後のあっちゃんのルックスと歌声が好きなので、このあたりを推してみる。
タイトルから漂うマイナー感・・・。

引きこもりだった「Six/Nine」から一転、デジロックに弾けた「COSMOS」。
キャンディ、Ash-ra、COSMOSといったシングル収録曲がありつつ、全体的にはクセ強め。
実はリメイクされた曲が3曲もあります。
キャンディといえば、ライブでサビのギターソロを適当に流す今井先生にびっくり!
そこ、ギタリストの見せ場じゃないの?(笑)

3.震えて眠れ 我は魔王

十三階は月光(2005年)
memento mori(2009年)
RAZZLE DAZZLE(2010年)
或いはアナーキー(2014年)
No.0(2018年)

「Mona Lisa OVERDRIVE」の後、メンバーのソロワークを挟んでひと区切りついた感があります。
ここで挙げたアルバムは全て聞いてほしいですね。
「十三階は月光」からアートワークのイメージも一新されました。

バクチク至上もっともゴシックな作品と言われる「十三階は月光」。
全曲通して統一感があり、「CATALOGUE THE BEST 35th anniv.」の「GOTIKA」とは別物です。
音もシンプルなバンドサウンドであっさりしています。
「RAZZLE DAZZLE」以降のアルバムはデジタル色が強くなるので、貴重かもしれません。

もちろん、最新アルバムもチェックしてください!


メジャーデビューから変わらぬメンバーで、自分たちの音楽を貫いてきたBUCK-TICK。
私たちの心の中にある限り、BUCK-TICKのPARADEはこれからも続いていきます。

追記: この宇宙でもう一度・・・

いつか来ることはわかっていました。
でも、こんな形は想像していませんでした。
活動停止のラストライブがあって、その先にメンバーとのお別れがあるのだと。
あっちゃんも2018年の時みたいに、また復帰してくれると思っていたんです。
ユータのブログを見ていれば、楽観視できないことはわかったはず・・・。

訃報から一夜明け、一睡もできていないわけですが、バクチクと過ごした時間が長すぎてどうすればいいのか。
櫻井敦司を喪った悲しみと、5人のBUCK-TICKを失った辛さと、人生の一部を失った寂しさと。
今は歌も映像も辛い気がする。


あるライブでの出来事を当時の記録のまま掲載します。
あっちゃんとのささやかな思い出です。

ZeppDiverCityのライブ。39番という奇跡の良番!
ヒデ側端の方の最前が空いていたが、はじっこは嫌だと思い敦司前二列目を確保。
アトム中野サンプラザの映像が流れている時に、もう押しが入る。
みんな「きたきた」という感じで、前の方ってこうだったのか・・・。
敦司前だったので、敦司の足元まで見えた・・・というかヒデとか見えない。
ライトが当たると50歳には見えない。昔の面影もある。かっこいいです。
ステージと最前バーの間にスペースが作られていたので、メンバーがかなり近くまで来る。
敦司もサービス満点で、しゃがんだり顔を触らせたり中腰で這ったり尻を向けたりしていた。
その度に「キャーあっちゃーーん!!」の声。
しかし、今井寄りの方ばかりで、こちら側ではサービスしてくれないという・・・。
それでも、なんとか腕を伸ばして、一度敦司の膝を触ることに成功した。

今回は肺の圧迫はなかったが、姿勢がきつすぎた。
お腹を突き出し、腰を立てられない状態。左右からの圧迫も強い。
曲が進んでもきついのは変わらず、FUTURE SONGで周囲のノリが一層激しくなると、具合が悪くなりそうな予感がしてきた。
左右の押しも苦しく、前から出ることを決めた。
曲の終わりまでなんとか耐えて「出ます」と言ったところ、周囲の人がヒデ側の最前バーまで隙間を空けてくれた。
バーをくぐって出ようと思ったが、バーの下の方にも横棒がついていて出られない。
予想外のことに「えっ!」となったが、少し体を持ち上げてもらい横棒に足をかける。
バーにまたがった時、なんと敦司が私の頭(バンダナを巻いてたところ)を軽くポンっと叩いた!!!
叩くところは見ていないと思う。
無事バーの外側に降りて敦司に手を振って、みんなにお礼を言って出た。
敦司が「ナイスアシスト~~(その後聞き取れない)」とMCをしているのが聞こえた。
2階席にいた姉に聞くと、髪がボサボサの人が出てきて、敦司がずっとライトで照らしていたとのことだった。
確かに、明るかったな。

手を振ったとき、あっちゃん微笑んでいたと思います。優しい・・・。
ライブが中断して申し訳なかったですが、一対一で目を合わせることができて、私の中で何かが昇華されたように感じました。

もう同じ空の下にはいないのですね。
ISSAYさんと会えたかな。
最後に行ったライブは9月18日の群馬音楽センター。
秋からスタンディングツアーがあって、年末は武道館に行って、来年は映画の予定。

別れは、突然でした・・・。

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